チャートパターンとは

チャートパターンとは、過去の値動きのなかに繰り返し現れる特徴的な形状のことです。
トレーダーは似たような状況で同様の売買行動をとる傾向があるため、チャート上に一定の型(パターン)が形成されます。
チャートパターンを認識できるようになれば、トレンドの転換点や継続を見極めることが可能となります。
将来の値動きや適切な売買ポイントを予測するためには、複数のチャートパターンを覚えておくことが大切です。
反転型のチャートパターン一覧

トレンドの転換を示すチャートパターンには、以下のようなものがあります。
- ヘッド&ショルダーズトップ(三尊天井)
- ヘッド&ショルダーズボトム(逆三尊)
- ダブルトップ
- ダブルボトム
- トリプルトップ
- トリプルボトム
- ソーサートップ
- ソーサーボトム
- スパイクトップ
- スパイクボトム
それぞれ詳しく解説します。
ヘッド&ショルダーズトップ(三尊天井)
ヘッド&ショルダーズトップは、中央に高い「ヘッド」が、左右にやや低い「ショルダー」が並ぶ、計3つの山を形成するチャートパターンです。

上昇トレンドの終盤で買い圧力が限界に近いことを示唆します。
ネックラインと呼ばれる安値ラインを下抜けたタイミングが強い売りサインとされており、下降トレンドへ転換すると予測できます。
ヘッド&ショルダーズボトム(逆三尊)
ヘッド&ショルダーズボトムは、中央に深い「ヘッド」が、左右にやや高い「ショルダー」が並ぶ計3つの谷を形成するチャートパターンです。

下降トレンドの終了と、買い圧力が強まっていることによる上昇トレンドへの転換を示唆します。
ネックラインと呼ばれる高値ラインを上抜けたタイミングでトレンド転換が期待できるため、買いエントリーを検討するのがよいでしょう。
ダブルトップ
ダブルトップは、同じ水準の高値(山)を2回形成するチャートパターンです。

高値を更新しないことで上昇の勢いが失われていることを示唆します。
ネックラインを下回った時点で下落トレンドへの移行と判断し、売りエントリーをするのが効果的です。
ダブルボトム
ダブルボトムは、同じ水準の安値(谷)を2回形成するチャートパターンです。

2つの谷が底を支える形となり、下降の勢いが衰えたことを示します。
ネックラインを上回ったタイミングに上昇トレンドへの転換を判断して買いエントリーをするのが有効です。
トリプルトップ
トリプルトップとは、同じ水準の高値(山)を3回繰り返し形成するチャートパターンです。

3回にわたって高値を更新しないことから、下降トレンドに転換する可能性が高いことがわかります。
ネックラインを下回ったタイミングに売りエントリーを検討するのがよいでしょう。
トリプルボトム
トリプルボトムとは、同じ水準の安値(谷)を3回形成するチャートパターンです。

安値を3回にわたって更新しないことから、上昇トレンドに転換する可能性が高いことを示唆します。
ネックラインを上回ったタイミングに買いエントリーを検討しましょう。
ソーサートップ
ソーサートップとは、高値圏でもみあいが続いて皿(ソーサー)を伏せたような形になるチャートパターンです。

買い手の勢いが急激ではなく、時間をかけて緩やかに弱まっていることを示します。
ネックラインを下回ったタイミングに売りエントリーを検討するのがよいでしょう。
ソーサーボトム
ソーサーボトムとは、安値圏でもみあいが続き、皿(ソーサー)のような形をつくるチャートパターンです。

売り手の勢いが時間をかけて減衰し、底値圏で買い手の勢いが少しずつ蓄積されていることを示唆します。
ネックラインを上回ったタイミングに買いエントリーを検討するのが効果的です。
スパイクトップ
スパイクトップとは、短期間で価格が急騰し、その後急落する、鋭い逆V字型のチャートパターンです。

市場のパニックや過熱による極端な値動きであり、需給バランスが急激に崩れたことを示唆します。
直近の安値(ネックライン)を下抜けたタイミングに売りエントリーをすれば、下降トレンドに乗れる可能性があります。
スパイクボトム
スパイクボトムとは、短期間で価格が急落し、その後同等の勢いで急騰する、鋭いV字型のチャートパターンです。

相場全体がパニック売りに陥り、過度な安値圏に達したあとに「売られすぎ」と判断した買い手が強力な買い戻しをすることで形成されます。
直近の高値(ネックライン)を上抜けたタイミングに買いエントリーをすれば、上昇トレンドに乗れる可能性があるでしょう。
継続型のチャートパターン一覧

トレンド継続を示唆するチャートパターンには、以下のようなものがあります。
- アセンディング・トライアングル
- ディセンディング・トライアングル
- 上昇フラッグ
- 下降フラッグ
- 上昇ペナント
- 下降ペナント
- 上昇ウェッジ
- 下降ウェッジ
- 上昇ボックス
- 下降ボックス
- カップウィズハンドル
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アセンディング・トライアングル
アセンディング・トライアングルとは、上値が水平な抵抗線(レジスタンスライン)で抑えられる一方、安値が徐々に切り上がる三角形のパターンです。

上昇トレンド中に発生し、売り圧力を買い手が徐々に吸収して高値突破を狙う準備段階であることを示します。
レジスタンスラインを上抜けたタイミングに上昇トレンドの継続を狙って買いエントリーするのが有効です。
ディセンディング・トライアングル
ディセンディング・トライアングルとは、下値が水平な支持線(サポートライン)で支えられる一方、高値が徐々に切り下がる三角形のパターンです。

下降トレンド中に発生し、買い圧力が弱まっていることを示唆します。
サポートラインを下抜けたタイミングに下降トレンドの継続を狙って売りエントリーを狙うのがよいでしょう。
上昇フラッグ
上昇フラッグとは、価格が上昇したあとに、上値抵抗線である「レジスタンスライン」と下値支持線の「サポートライン」が緩やかに右肩下がりを形成するチャートパターンです。

平行四辺形の旗(フラッグ)のような形状をしているのが特徴です。
レジスタンスラインを上抜けたときに、上昇トレンドへの再突入と判断して買いエントリーを検討するのがよいでしょう。
下降フラッグ
下降フラッグとは、価格が下落したあとにレジスタンスラインとサポートラインが緩やかに右肩上がりを形成するチャートパターンです。

サポートラインを下抜けたときに、下降トレンドへの再突入と判断して売りエントリーをするのが有効です。
上昇ペナント
上昇ペナントとは、価格が上昇したあと、価格変動幅が徐々に小さくなり、小さな三角形(ペナント)を形成するパターンです。

三角形の上辺(レジスタンスライン)は、高値を切り下げながらも右肩下がりに推移し、下辺(サポートライン)は、安値を切り上げながら右肩上がりに推移するのが特徴です。
三角形の上辺(レジスタンスライン)を上抜けたタイミングに買いエントリーを検討しましょう。
下降ペナント
下降ペナントとは、価格が下落したあと、価格変動幅が徐々に小さくなり、小さな三角形(ペナント)を形成するパターンです。

三角形の上辺(レジスタンスライン)は、高値を切り下げながらも右肩下がりに推移し、下辺(サポートライン)は、安値を切り上げながら右肩上がりに推移します。
三角形の下辺(サポートライン)を下抜けたタイミングに、下降トレンド継続を狙って売りエントリーを検討するのが効果的です。
上昇ウェッジ
上昇ウェッジとは、高値と安値がともに切り上がりながら、幅が徐々に狭まっていくチャートパターンです。

上昇トレンド中に現れた場合、レジスタンスラインを上抜ければ上昇トレンドの継続、サポートラインを下抜ければ下降トレンドへの転換と判断できます。
下降ウェッジ
下降ウェッジとは、高値と安値がともに切り下がりながら、幅が少しずつ狭まっていくチャートパターンです。

下降トレンド中に現れた場合、サポートラインを下抜ければ下降トレンドが続き、レジスタンスラインを上抜ければ上昇トレンドへの転換と判断することが可能です。
上昇ボックス
上昇ボックスとは、上昇トレンド中に水平な高値圏と安値圏の間で価格が上下する長方形のチャートパターンです。

価格がレジスタンスラインを上抜けたタイミングに買いエントリーをすれば、利益を狙える可能性があります。
下降ボックス
下降ボックスとは、下降トレンド中に水平な高値圏と安値圏の間で価格が推移するチャートパターンです。

売り手と買い手が拮抗していますが、長期的な売り圧力は維持されていることを示唆します。
価格がサポートラインを下抜けたタイミングに売りエントリーをして利益を狙いましょう。
カップウィズハンドル
カップウィズハンドルとは、カップのような丸みを帯びた底を形成したあとに、小さな調整期間(ハンドル)が続くチャートパターンです。

ハンドルの直近高値を上抜けたときに、長期的な上昇トレンドが発生する可能性があるため、買いエントリーを検討するのがよいでしょう。
チャートパターンを用いた相場分析のポイント

チャートパターンを用いて相場分析する際は、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- パターンの完成を待ってから売買する
- 他のテクニカル指標を組み合わせる
- 損切りラインを設定する
- 経済ニュースや要人発言もチェックする
それぞれ詳しく解説します。
パターンの完成を待ってから売買する
チャートパターンを用いた相場分析では、価格が特定のラインをブレイクするまで待つことが大切です。
形成途中では、想定していた形が完成することなく崩れる場合があります。
「早く利益を狙いたい」と焦ってエントリーすると、想定外の値動きに巻き込まれ、損失が発生する可能性があります。
そのような状況を防ぐためにも、パターンが完成したことを確認してから売買するようにしましょう。
他のテクニカル指標を組み合わせる
チャートパターンのみに頼った売買判断をすると、だましに遭う可能性があります。
だましとは、チャートパターンなどのテクニカル分析が示す予測とは反対の方向に価格が動く現象のことです。
だましを避けるには、移動平均線でトレンドの方向性を確認したり、RSIやMACDなどのオシレーター系指標を用いて買われすぎ・売られすぎの状態をチェックしたりすることが重要です。
チャートパターンが示すサインと他の指標が示唆する根拠が重なったタイミングを狙えば、信頼性の高い売買判断ができるでしょう。
損切りラインを設定する
チャートパターンはあくまでも転換や継続を示唆するものなので、予測が外れることもあります。
予測が外れた場合に備えて、損切りラインを設定しておくことが大切です。
具体的には、パターンの上限や下限の少し外側、または直近の高値・安値を損切りラインに設定します。
ヘッド&ショルダーズトップの場合は、下図のように直近の高値である右の山に損切りラインを設定するのがよいでしょう。

経済ニュースや要人発言もチェックする
重要な経済指標の発表や要人の発言は、チャートの形を無視して相場を急変させることがあります。
トレード精度を向上させるには、チャートパターンだけでなく、ファンダメンタルズの動向を併せて確認し、広い視点で相場の方向性を把握することが大切です。
チャートパターンを学んでトレンド継続や転換を予測しよう
相場のトレンド転換や継続を示唆する主要なチャートパターンを覚えれば、相場分析をしやすくなります。
ただし、チャートパターンは形成途中で崩れてしまうこともあり、だましに遭う可能性があるので注意が必要です。
チャートパターンを用いて相場分析をする際は、パターンの完成を待ち、他のテクニカル指標や経済ニュースも併せてチェックして、精度の高い売買判断をするようにしましょう。
